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沖縄・恩納村の自然に溶け込むように佇む「青と碧と白と沖縄」

一日たった3室のみ、まるで自分のために用意されたかのような“現実逃避”のための宿です。ディズニー出身で世界観を知り尽くしたオーナーが設計したこの宿は、デジタルから解放され、本来の自分に戻る時間を与えてくれます。

こんな方におすすめ

島の風が通り抜ける、自然と調和する建築の宿

沖縄・恩納村の自然に寄り添うように建てられた「青と碧と白と沖縄」は、建築家・中村拓志氏の手による設計。目立つことなく風景に溶け込む沖縄赤土色の外観と、島の風を取り込む開放的な吹き抜け構造が特徴です。

建物全体が“風の通り道”

この宿には、ドアや窓がほとんどありません。かわりに、海と山をつなぐ自然の風がそのまま建物を吹き抜けていく設計になっています。空調に頼らず、風そのものが室内の空気をやさしく包み込みます。

水盤「SUIBAN」に映る、風と光のゆらぎ

中央に設けられた水盤（SUIBAN）には、時間帯によって風が渡り、光が差し、水面が天井に揺らめく幻想的な瞬間が訪れます。自然のリズムそのものが“演出”となる空間です。

建築に込められた「ひと休み」の祈り

この宿は、難病の子どもや家族、人生に迷うすべての人に「“ひと休み”してほしい」という想いから生まれたそう。風と祈りに包まれながら、心をふっと軽くする場所。それが「青と碧と白と沖縄」です。

アシャギの精神を宿す、シンプルで静謐な客室

姿勢を正して迎える、神聖な入口

客室に入るには、沖縄の祭祀空間「アシャギ」を模した低い入口をくぐります。自然と姿勢が低くなり、心も落ち着き、空間に敬意をもって踏み入れる感覚が生まれます。“くぐる”という行為自体が、日常から非日常へのスイッチのようです。お部屋の番号の代わりに、沖縄でよくある苗字がつけられています。

28平米の和モダン空間で、風と静寂に包まれる

客室は最大4名まで泊まれる28㎡の和モダンスタイル。畳と洗面台のみで構成され、テレビも時計も置かない徹底したミニマル設計。耳を澄ませば、聞こえてくるのは風の音、自分の呼吸、自然の気配だけです。

心を整える、8mの“風突”が生む非日常の重力感

部屋の中心には、天井高最大8mの「風突（かじとぅち）」がそびえ、上空へと風が抜けていきます。その視覚的インパクトは圧巻で、まるで自然に吸い込まれるような感覚に。この設計が、空間の中に“祈り”と“無音の力強さ”を生み出しています。

敢えて削ぎ落とすことで、心が澄んでいく

テレビや時計、音の出るものを排除したのは、「整える」ことを促すため。何かを足すのではなく、削ることで深まる豊かさ。五感が研ぎ澄まされ、心が“今ここ”に静かに戻ってくる。そんな客室体験がここにはあります。

時間が止まる、光と風のテラスで過ごすひととき

2階にあるテラスは、日常から離れた時間が静かに流れる特別な場所。見晴らしがよく、朝から夕暮れまで、刻々と変わる空の表情を眺めながら過ごす時間はまさに“何もしない贅沢”です。

冷えたさんぴん茶とオリオンビールで、風と共にくつろぐ

テラス脇には冷蔵庫付きの共用部屋があり、各部屋ごとに準備された水・さんぴん茶・オリオンビールが冷やされています。外の風を感じながら、手にした冷たいドリンクと共にゆるやかな沖縄時間を楽しむ。それだけで心がほぐれていくようです。

サンセットが魔法に変わる時間

特におすすめは夕暮れ時。低く沈む太陽が、建物の間から差し込む瞬間は、空と光と風がひとつになるような美しさ。この場所にいると、時間の流れすら忘れてしまいそうになります。

南国の風景に癒される、貸切風呂でリラックス

沖縄では珍しい貸切風呂は、南国植物と空を望む半露天スタイル。時間に合わせて準備されるお湯は、月桃の湯。抗菌・美肌・リラックス効果があると言われる天然の恵みです。

日常の疲れを癒すには十分すぎるほどの静けさと心地よさ。まさに“自分を労わる時間”を過ごせる場所でした。

こまやかな心配りが光るアメニティ

貸切風呂の利用にあたっては、バスタオル・フェイスタオル・パジャマ（上下別・子ども用あり）・館内用サンダルを完備。また、お部屋にはミネラルウォーター・さんぴん茶・沖縄黒糖の用意があり、湯上がりのひと息にもぴったりです。

さらに、女性に嬉しい、メイク落とし・洗顔料・化粧水・乳液もそろっており、手ぶらで泊まっても安心の充実度です。

過不足なく整えられたアイテムたちは、シンプルな宿の空間に優しさを添えてくれます。

朝から整う、手づくりの沖縄おばんざい朝食

「青と碧と白と沖縄」の朝食は、心と体をやさしく目覚めさせてくれる“まーさんBREAKFAST”

“まーさん”とは、沖縄の言葉で「美味しい」の意味。旬の島野菜を中心に、近隣農家さんのとれたて食材を丁寧に仕上げたおばんざいは、見た目も味も彩り豊かで、朝から整うひと皿がそろいます。

島の恵みを五感で楽しむ、美味しさと彩り

野菜はすべて地元の農家さんから届く朝採れのものを使用。食材本来の味わいを大切に調理された料理は、からだに染みるやさしさに満ちています。素材の色を活かしたビジュアルも鮮やかで、“見て楽しい・食べて美味しい”朝ごはんです。

朝の空気を味わう、自由な朝食スタイル

食事は決まった場所でなく、室内・庭・テラスなど好きな場所でいただけるのもこの宿ならでは。ピクニックのようにテラスで楽しんだり、小鳥のさえずりと共に庭で過ごしたり、その時の気分や天気に合わせて選べます。

刻々と変わる空の色や雲の形を眺めながら、大切な人とゆっくり囲む朝食は、まさに「非日常のうれしい時間」でした。

リビング＆ダイニング「水納の場」でふれあいの時間を

朝食後や湯上がりには、宿の共有スペース「水納の場（みんなのば）」へ。開放的な畳敷きのリビングダイニングで、他の宿泊者とのさりげない交流や、スタッフさんとの会話を楽しめる空間です。

ひとりの時間も、誰かと過ごす時間も、ここでは自然体のまま心地よく過ごせる。そんなふうに、“朝の続き”をゆったり楽しめる場所です。

美ら島の恵みに包まれる、琉球ハーブ蒸しの癒し時間

宿での滞在中に体験した「美ら島スチームチェア（琉球ハーブ蒸し）」は、まさに自分の心と身体に“ありがとう”を伝えるひとときでした。沖縄の土と植物の力を、肌で、呼吸で、ゆっくり感じる時間。少しだけ贅沢に、自分を労わる。そんな過ごし方ができるのも、この宿ならではです。

沖縄の赤土と、ハーブの恵みで内側からぽかぽかに

座るのは、沖縄の伝統工芸「やちむん」で作られた専用のチェア。下から立ち上るスチームには、琉球よもぎ、モリンガ、月桃、ローズヒップなど、沖縄で育った無農薬ハーブが贅沢に使われています。

スチームに包まれると、ゆっくりと身体の芯から温まっていく感覚に。赤土のミネラル、自然の香り、そして蒸気の温もりが、じんわりと全身を整えてくれました。

静けさの中で、自分に還る時間

体験は約40分（7,500円・要予約）

静かな客室でひとり、風の音とハーブの香りだけを感じながら座るこの時間は、まさに心と身体の“デトックス”。終わったあとは肌がすべすべ、身体もふんわり軽くなったような感覚でした。

自分を大切にする時間として、これは本当におすすめ。ただ“泊まる”だけじゃなく、“整える”旅をしたい人にこそ、ぜひ体験してほしいと思える内容でした。

周辺観光地でさらに沖縄を満喫

フォレストアドベンチャー in 恩納村（車で約5分）
自然を活かしたアスレチックが楽しめる、ファミリーにも人気の施設。

座喜味城跡（車で約5分）
世界遺産にも登録された、沖縄最古級の美しい石積み城跡。

残波岬（車で約5分）
力強い断崖と灯台が印象的な絶景の岬で、夕日も美しい人気スポット。

真栄田岬（車で約10分）
青の洞窟で有名な絶景スポット。シュノーケリングやダイビングにおすすめ。

やちむんの里（車で約10分）
沖縄伝統の焼き物「やちむん」の工房が並ぶアートスポット。

　

　

心がほどける、たった一泊の深い癒し

青と碧と白と沖縄は、“非日常”と“自然との共存”をテーマにした、まさに心と体をリセットできる宿でした。デジタルのない静かな空間に身を置き、風の音を聞きながら畳に寝転ぶ贅沢。

スタッフさんのおもてなしも温かく、たった一泊でも不思議と深く癒された滞在でした。

自然と共にある宿だからこそ、知っておいてほしいこと

「青と碧と白と沖縄」は、自然の風や光、空気をそのまま取り込む設計のため、人工的な密閉空間では味わえない心地よさがあります。その一方で、宿は沖縄本来の自然環境、亜熱帯の森や風土に囲まれており、季節や天候によっては虫と出会うこともあります。

防虫スプレーなどの備えはありますが、自然との距離が近いぶん、虫の存在もまた“ここで過ごす時間の一部”と受けとめていただけると嬉しいです。それがこの場所の魅力でもあり、ここでしか味わえない、自然に寄り添った滞在体験につながっています。

基本情報と料金チェック

投稿者プロフィール

okibra

沖縄旅行メディア「おきぶら」は、パソコンオタクのかずなりと、アニメ＆ご飯が大好きなそんちゃんで2020年から楽しく運営中！沖縄をこよなく愛し、県内50件以上のホテルと500件以上の飲食店を巡り、その魅力をInstagramやWebで発信しています。夫婦ならではの視点で、ほかでは見つからない沖縄の魅力をお届けするぞー！

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